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金価格が下落する要因

ここまででは、金価格が上昇する要因を取り上げてきましたが、ここでは公平性を期して、金価格が下落するシナリオもご紹介したいと思います。

金(ゴールド)は商品ですので、持っているだけでは、利子がつきません。
おカネを銀行に貯金すれば利子がつきますし、株を持っていれば配当をもらえるわけですが、金(ゴールド)にはそれが全くないのです。
ですから、貯金の金利が高いときや、株価が上昇して配当が高いような時には、金(ゴールド)の魅力が相対的に薄れてきます。
経済が安定し、貯金や株の配当などで十分な利益を出せるときには、あえて利子のない金(ゴールド)を買おうとする人は少ないでしょうから、価格も下落してくるでしょう。

ここで大事なのは、名目金利ではなく、実質金利というものを考えることです。
たとえば、貯金の金利が5%で、インフレ率が3%であるなら、実質金利は2%といえます。
この実質金利が高いほど、金(ゴールド)の魅力は相対的に低下してしまいます。
逆に、例え預金金利が5%であっても、インフレ率が7%であれば、実質金利は−2%となり、おカネを貯金しても目減りしてしまうということになりますから、金(ゴールド)の魅力は相対的に上昇します。

2010年末現在、米国・日本の短期金利はほとんど0%に近く、銀行にお金を入れておいてもほとんど利子が付きません。
しかし米国ではインフレ率がそれを上回っており、実質金利はマイナス状態です。
金価格の地合いが強く、底堅い動きをしているのは、こういった理由も大きいのです。

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