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金価格の変動要因

金価格の変動要因には様々なものがありますが、近年は特にヘッジ・ファンド筋による先物取引が金の現物価格に多大な影響を与えるようになりました。

先物取引とは、「将来の期日を指定して決められた価格で現物を受け渡す取り決め」を売買することで、現物取引と違って代金を全て払い込む必要はなく、少ない証拠金にレバレッジをかけて、その何十倍もの量の商品を取引できます。

先物取引は、基本的には「現物を受け渡す取り決め」なのですが、期日前に差金決済してしまえば現物を引き渡す義務は生じないため、実際には取引価格の変動によって利益を得ようとする投機的な売買に多く利用されています。

先物取引には、実際に商品を売買する意図がなくても参入できるため、取引数量が現物取引の何十倍もの規模になることもあります。
また、現物の需給にかかわらず投機的思惑で取引価格が決まるため、価格が乱高下しやすいのです。

近年の金価格はこのような先物取引の影響を強く受けており、価格が乱高下しやすい状況にあります。
とは言うものの、先物取引は現物取引と違い、必ずあとで反対決済しなければなりません。
(厳密には現物の受け渡しも出来ますが、取引量全体に占める割合はごく僅かです)
つまり、買いから入った人は必ず後で売りますし、売りから入った人は後で買い戻さなければなりません。
全ての買いと売りをあわせればゼロになる、これが先物取引の特徴であり、いわば、ゼロサムゲームなのです。
したがって、長期的視野で見れば、先物取引は現物の価格には影響を与えないのです。

金価格がこの数年大きく値上がりしている最大の要因は、あくまでも需要の増加であり、長期的視点で見れば、ファンダメンタルな需要と供給の法則こそが、金価格を決定するのです。
金投資をする人には、一時的な価格の乱高下に惑わされることなく、長期的視点に立って、ファンダメンタルな立場から冷静に市場を分析する力が求められると言えるでしょう。

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